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2016年02月25日

第50回 京の冬の旅 南禅寺 天授庵

もみじの美しい 南禅寺 天授庵 今回の京の冬の旅では、公開日が限られていたので、早めに伺いました。12-498.jpg
建物の中に入るのは今回が初めてです。12-497.jpg
本堂には、禅の逸話を題材とした長谷川等伯筆の障壁画 「禅宗祖師図」や、「商山四皓図(しょうざんしこうず)」「松鶴図」の複製が納められていました。
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襖16面にわたり描かれた禅宗祖師図には、皇帝の使いがやってきても、おかまいなしに鼻水や涙をぬぐわず、芋を食べている懶瓚(らいさん)和尚の姿や、争いの種となった猫を切り棄てんとする南泉和尚の姿などが描かれていて、興味深いものでした。
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寺を再興した武将で歌人の細川幽斎とその夫人の肖像画も展示されていました。幽斎の三回忌に描かれたという肖像画は、くつろいだ姿で、戦国時代を乗り越えて、穏やかな晩年の隠居生活を夫人と共に過ごした様子がうかがえるようでした。

2016年02月21日

第50回 京の冬の旅 相国寺 長得院

第50回 京の冬の旅 二つ目は 相国寺内の塔頭 長得院にお邪魔しました。12-506.jpg
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幕末に活躍した岸派の三代目・岸連山による水墨障壁画が方丈を飾っていました。「山水図」「波涛鷲図」「水辺虎図」「花鳥図」などですが、廊下からの鑑賞なので、ちょっと見えにくいのが難です。虎や鷲など、もっと接近して観てみたかったですね~。
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後ろ側の墓地との境に作られた三段の石積みは、珍しい形ですね。12-503.jpg足利五代将軍義量の菩提寺で、その法号にちなんで寺名が付けられたそうです。

2016年02月12日

志村ふくみ展 

文化勲章受章記念 母衣への回帰
志村ふくみ展が3月21日まで、国立近代美術館にて、開催されています。12-502.jpg
早々に紬を着て、観に行きました。もちろん、志村さんの作品ではありませんが、雰囲気近いかしらん?みたいな、十日町の吉澤織物の着物です。12-500.jpg
凝った織りが気に入っています。12-499.jpg12-501.jpg
草木からの自然染料で染めた糸を織り上げた作品は、そのなりたちゆえからなのでしょうか、なんともいえない風合いがあり、どれもこれも、素敵です。その作業行程を考えると…とても真似出来るはずもない労力と時間に眩暈しそうです。
1日の内覧会では、実際に着物をまとった男女によるステージが繰り広げられたそうです。見て見たかったですね~。染め上げた糸を光のプリズムのように構成した立体展示も美しくて、本当に光なのではないかしらん?と触って見たくなりました。良き目の保養となりました。

2016年02月06日

第50回 京の冬の旅 相国寺 養源院

今年も、「京の冬の旅」非公開文化財特別公開が始まっています。
テーマは「禅-ZEN- ~禅寺の美 日本文化の美~」
今年が、臨済宗を開いた臨済禅師の1150年遠緯にあたることから、禅宗の寺院を中心にした公開としたという事です。12-513.jpg
相国寺 養源院から、スタートしてみました。12-512.jpg
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本堂に安置された像高約170㎝の秘仏「毘沙門天像」は、若々しく凛々しいお顔立ちで、ポーズが独特です。鎌倉時代の慶派仏師の作と伝わっています。
この毘沙門天像の法要の際、伊藤若冲の「釈迦三尊像」「動植綵絵」12幅が初めて一般公開されたとか。12-511.jpg
近衛家から移築された書院からは、池泉式庭園と茶室「道芳庵」を眺める事が出来ました。12-510.jpg
幕末の戊辰戦争の際、こちらは薩摩藩の野戦病院となっていて、イギリス人医師 W.ウイルスによって、日本初のクロロホルム麻酔を使用した手術が行われたそうです。柱には、痛みをこらえんとした為か、藩士の付けた刀傷が残っていました。12-509.jpg