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2007年11月15日

11月11日 オリヲン座からの招待状

11月11日 映画「オリヲン座からの招待状」を観ました。miyazawa-rie.gif

ここ、西陣を舞台に昭和のテレビの台頭などにより、映画産業が斜陽になる中、周囲の陰口にもめげず、映画館を守り続けた男女の物語です。
館主 豊田松蔵(宇崎竜童)亡き後、その意志を継ぎ、弟子 留吉(加瀬亮)と先代の妻(宮沢りえ)が、貧乏な中でも映画を愛し、互いを思いやり、小さな幸せを見つけて喜びあい、生き続けていく様が描かれていました。
映画の中で繰り返し登場する映画「無法松の一生」が、この映画の主題とも関っていると思うのですが、いかんせん、私は観たことがありません。人力車の車輪の動きや、太鼓を打ち鳴らす様が、印象的かと思いますが、またDVDでも借りてみることにします。
京都が舞台となると、どうしても、京都弁や、撮影場所が気になってしまいます。皆、頑張って西陣の京都弁(祇園町の言葉ではなく)を話してらっしゃいましたが、ちょっと微妙ではありました。まぁ、致し方ないレベルかと思います。
病院から病人をおんぶして、鴨川沿いを抜けて西陣へ帰り着くのには、笑ってしまいました。それ遠すぎでしょ~。絵的には綺麗で、他府県の人はさらっと見てしまうのでしょうが、二条の東宝シネマズでは、皆いっせいに「おい、おい。ちょっと待て。」と内心思ったに違いありません。
映像は懐かしくピアノの音と共に、子供の頃を思い出させてくれました。足踏みミシンが部屋の隅に置かれていて、うちにも長く置いてあって、母が使っていたことが思い出されました。蚊帳の中に蛍を飛ばして楽しんだ事や、鰹節の削り器、土間、路地を走りまわった記憶(私は西陣ではなく、祇園でしたが)など、貧しかったけど、きらきら水面に写る日の光のような思い出です。
話は結構飛んでしまって、閉館の場面へと変わってしまうのだけど、その間、色々な事があったはずで、周囲の人たちの理解が得られたのか、得られなかったのか、最後には結構人々が集まっていたが、愛され惜しまれて閉館するのか?幼なじみの今では冷めてしまった夫婦は、本当に貧しさからお互いを引き合っていただけなのか?そんなことはもうどうでもよくて、主人公たちの純粋な気持ちと守り抜いた事実があればそれだけでよかったのか?という疑問が湧いてくるほど、ひたすらシンプルな人生の描き方であったかと思います。観客の想像にかなり委ねている感じが、日本的で上品というべきか、問題棚上げでふわぁーと流れてファジーすぎるというか、微妙でした。原作が短編なのを引っ張って映画化したせいもあるのかしらん?役者が皆さんうまいから、せりふなき台詞を語っていて、観客が想像を膨らませて、楽しもうとすれば、楽しめるのかもしれません。時代の雰囲気出していて、まずまず良かったねという感じでしょうか?
宮沢りえさんの作品は、近いところでは、「たそがれ清兵衛」「トニー滝谷」を観ましたが、危うい時期から心配し、応援していました(本人になんら働きかけをしたわけではありません。)が、いい女優さんになったなぁと勝手に、ほっとしています。華原朋ちゃんも、なんとか復帰してほしい…。って、関係ないか?

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