Search


2017年02月11日

茶碗の中の宇宙

2月12日までとなりました国立近代美術館の展示「茶碗の中の宇宙」に先日行ってきました。12-052.jpg
樂茶碗のまとまった展覧会という事で、その歴史を辿りながら詳しく紹介されていました。長次郎から450年の間に、一子相伝という形態で伝えられてきた茶の湯のための器 15代の後継者の試行錯誤の跡を辿る事が出来ました。これまで、一口に楽茶碗と認識していただけの知識しかなかったので、それぞれの代の個性を知り、現当主の現代的な試みに触れ、何か触発されたように感じました。12-051.jpg
楽茶碗で一服なんておまけが付いていたらいいのにね~と思ってしまいました。それ風の自撮り写真撮影スペースは設けられていましたが…。

2017年01月28日

描かれた茶の湯

1月9日 茶道資料館の新春展「描かれた茶の湯」を観に行きました。12-054.jpg
江戸時代以降の人々の、お茶との関わりを描いた絵巻や屏風などが展示されていて、なかなか興味深い展示です。
加えて、茶道関係者の鑑賞者の方々の渋いお着物に華やかな帯のコーディネートが新春らしく、そのまま平成の絵巻物になりそうな賑わいでした。12-053.jpg
奥の呈茶席で、お抹茶が頂けるのが、こちらの展示会の楽しみの一つです。新春のしつらえの中、静かにお茶を頂きます。なかなかシックで上品なお茶碗でいい感じだな~と思って頂いていたら、下げにいらした方の説明で、細川 護熙氏の作による茶碗との事。あらまあ~細川の殿お手製の茶碗で頂けるとはまあ~。

2016年05月11日

「彫嵌細工の世界」展

5月15日まで、清水三年坂美術館にて、「彫嵌細工の世界」という展覧会が開催されています。12-312.jpg

木や象牙などの素地に、図柄にあわせて彫り刻んだ貝や牙角、鼈甲、金属などを嵌(は)め込んで装飾する技法を彫嵌(ちょうがん)といいます。
旭玉山、石川光明、野原貞明、田中一秋といった彫刻家達が、明治・大正期に活躍していました。
12-311.jpg
これらの作家達が、万国博覧会に出品した品々や、国内の数寄者のために作られた風雅な調度品や装身具の数々が展示されていました。
12-310.jpg
柿や筍、海老など、本物と見まがうような作品が展示されていて、驚きの連続です。こんな作品を作るには、並外れた技術力と集中力や忍耐力が必要ですし、もしかしたら、おたく力?も必要かもです。
昨日、テレビでこちらの館長がニューヨークのオークションに参加していらっしゃる光景が取材されていました。雅楽の蘭陵王(らんりょうおう)を舞う姿をモチーフにした置物を落札されるところを、ドキドキしながら見ていました。いつ、公開されるのか、楽しみです。

2016年04月29日

特別展 我が名は鶴亭 ―若冲、大雅も憧れた花鳥画(かっちょいいが)!?

5月29日まで、神戸市立博物館にて、「特別展 我が名は鶴亭 ―若冲、大雅も憧れた花鳥画(かっちょいいが)!?」展が開催されています。12-309.jpg
鶴亭って、誰?と思ったぐらい知識ゼロでしたが、チラシの画に魅かれて、神戸まで足を運びました。
鶴亭は長崎出身の黄檗僧で、画家でもありました。中国由来の花鳥画を学び、京都・大阪にやってきて、
伊藤若冲や池大雅らと交友を持ったようです。歿後230年を経た初の回顧展という事です。

しつこすぎない程よい中国っぽさが、心地よい画風で、観に来て良かったなぁという印象でした。
薄く透けた仕切りの垂れ幕が吊り下っているところがあり、作品に見入っていて次の作品へと横移動しようとすると、ぶつかりそうになりました。この演出?人の流れを止める手立て?はいかがなものか、と憤慨しましたが、どうも、ぶつかろうとするのは、私ぐらいのようで、皆さん、何事もなくスル―されているようでした。どうして…。
同時代の池大雅、伊藤若冲、曾我蕭白らや、弟子など、周辺の関連絵画も合わせての展示で、その時代の空気感も感じられ、いい展覧会でした(垂れ幕以外は)。


2016年02月12日

志村ふくみ展 

文化勲章受章記念 母衣への回帰
志村ふくみ展が3月21日まで、国立近代美術館にて、開催されています。12-502.jpg
早々に紬を着て、観に行きました。もちろん、志村さんの作品ではありませんが、雰囲気近いかしらん?みたいな、十日町の吉澤織物の着物です。12-500.jpg
凝った織りが気に入っています。12-499.jpg12-501.jpg
草木からの自然染料で染めた糸を織り上げた作品は、そのなりたちゆえからなのでしょうか、なんともいえない風合いがあり、どれもこれも、素敵です。その作業行程を考えると…とても真似出来るはずもない労力と時間に眩暈しそうです。
1日の内覧会では、実際に着物をまとった男女によるステージが繰り広げられたそうです。見て見たかったですね~。染め上げた糸を光のプリズムのように構成した立体展示も美しくて、本当に光なのではないかしらん?と触って見たくなりました。良き目の保養となりました。

2015年11月19日

琳派 京を彩る

23日までとなった国立博物館の展覧会『琳派 京を彩る』を、やっと観に行きました。12-585.jpg
先日まで、宗達・光琳・抱一それぞれのの描いた「風神雷神図屏風』が75年ぶりの揃いぶみという事で、待ち時間が長かったようですが、最近は、屋内で20分待ちという事前情報でした。実際はそんなにも待たずに、入れたように感じました。3月の高島屋での琳派400年記念 細見美術館 琳派のきらめき展では、光琳の紅白梅図屏風をアレンジした着物を着て行ったのですが、今回は、酒井抱一の夏秋草図屏風への思いを込めてみたいな~と考え、金糸銀糸の流水にススキ柄の帯に、ちょっと細工をしてみました。12-579.jpg
無地の流水部分を、ブルーに着色、金で線を入れて流水を強調、ススキも少し陰影を+してみました。12-580.jpg
着物は木の葉の舞い散るデザインで、秋冬図なんて…(^^;)12-581.jpg
第1章 光悦 琳派誕生
「本阿弥光悦坐像」 こんなお顔立ちだったのかしらん?
「薙刀直シ刀 無銘(名物 骨喰藤四郎)」斬る真似をしただけで相手の骨を砕いたという言い伝えから『骨喰(ほねばみ)』の名がつけられているという刀。本阿弥家は、刀剣の手入れや鑑定をする家業であった事からの展示ですが、いかにも切れそうな妖しい輝きに、圧倒されてしまいます。う~ん、刀欲しい~。
「花唐草螺鈿経箱」 本法寺で見たかと…。
「群鹿蒔絵螺鈿笛筒」 中に入れる笛もかなり立派でないと、筒に負けてしまいますね~。美しい!
「黒楽茶碗 銘「雨雲」」質感がなんともいえません。
「赤楽茶碗 銘「弁財天」」美しいけど、点てにくそう…。
12-584.jpg
第2章 光悦と宗達 書と料紙の交響
「色紙貼付桜山吹図屏風」 現代の作品でもおかしくないようなポップさが溢れていて、楽しくなる感じです。
「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」 光悦&宗達のコラボ絵巻が、全画面展示!どういう状態で、二人がやりとりしながら完成させたのか、見てみたいものですね~。
第3章 宗達と俵屋工房 
「蓮池水禽図」 カイツブリが可愛い
「牛図」 頂妙寺の公開の際には、片方づつしか展示してなかったので、やっと対の状態で観れました。
「藤袴図屛風」 いいですね。好きな絵です。個人所有なそうな…。
「菊簾図屏風」 よくぞ、ここまで 胡粉を盛り上げたものです。
第4章 かたちを受け継ぐ
「風神雷神図」 宗達と抱一 光琳は、8日まででした。宗達は古い味わいが出て、分が良いよう
な。抱一はおちゃめな印象です。
さて、光琳の風神雷神図の代わりに展示されているのが、その屏風の裏側に描いたという抱一の「夏秋草図屏風」です。ガラスに張り付きそうな感じで、じっくり観てきました。
「三十六歌仙図屏風」 36人の歌人が一堂に会して、ワイワイがやがや。まあ、生存した時代が違うから、ありえない景色ではありますが、見てみたい気がする風景です。12-582.jpg

第5章 光琳 琳派爛漫 
「中村内蔵助像」光琳のパトロンですね。内蔵助の妻が、衣裳比べの際に、光琳プロデュースによる黒羽二重の出で立ちで一目を引いたというエピソードが有名ですね。今年の時代祭では、この衣装が32年ぶりに新調されたようです。
「竹虎図」京博のゆるキャラ トラりんの原画です。虎形琳丿丞(とがたりんのじょう)というのが本名だそうです。
光琳の屏風画が並んでいるのですが、なんか迫力に欠けるのは、「燕子花図屏風」「紅白梅図屏風」が無いせいですね~。
第6章 くらしを彩る
うちわや、硯箱・お皿に鉢物、小袖など暮らしに溶け込んだ琳派の数々。光琳と弟 乾山の作品群です。欲しい逸品がいろいろ。
「八橋蒔絵螺鈿硯箱」螺鈿が美しいこちらの硯箱 東京国立博物館では、これをクッキー缶に写したものが販売されています。ちょっと欲しい。
第7章 光琳の後継者たち 琳派転生
後継者というくくりの中で、やっと抱一が並んでいます。江戸の人ですからね~。こんな紹介になったのでしょうね~。
「十二ヶ月花鳥図」宮内庁所有のこちら なんとも粋で、流暢な筆使い。
中村芳中と鈴木其一が少しばかり
量的には、それなりに疲れたので、これぐらいでいいのかもですね~。琳派年の締めのような展覧会でした。しかし、箱根の岡田美術館でも、琳派展が開催されているのでよね~。好評につき、期間が4月3日までに延長されたそうです。行きたい~。12-578.jpg
光琳の菊図屏風を写した限定チョコが欲しい~。12-577.jpg

2015年11月10日

京菓子と琳派展 2015

12-597.jpg
11月7日まで、弘道館と高島屋の2会場で、「手のひらの自然 京菓子と琳派展 2015」が開催されていました。12-596.jpg
一度、訪れてみたいと思っていた弘道館の方にお邪魔しました。12-594.jpg
上長者町通新町東入るにある「有斐斎 弘道館」は、江戸中期の儒学者 皆川淇園が、1806年に創立した学問所です。12-593.jpg
現代の学問所として復興しようと、いろいろな催しが開催されています。玄関先に、つわぶきが咲いていました。12-592.jpg
今回は、琳派をテーマに京菓子のデザインを広く公募した入選作品の展示です。12-591.jpg
奥の茶室にて、いくつかの展示作品の中から、希望する菓子とお茶をよばれる事が出来ます。12-590.jpg
酒井抱一の屏風12-589.jpg
さりげなく琳派な調度品12-588.jpg
かるかんのお菓子を頂きました。12-587.jpg
おみやに頂いた菓子12-595.jpg
アンケート用紙に、気に入った菓子を書く欄があり、記載していましたが、今年の大賞に選ばれていました。「角彩」12-586.jpg
デザイン部門は、実際に創らなくてもいいので、来年は挑戦してみようかしらん?

2015年10月24日

「琳派イメージ」展

11月23日(月・祝)まで、国立近代美術館にて、「琳派イメージ」展が開催されています。一連の琳派400年の催しの一つです。12-628.jpg
琳派の魅力に引き付けられた近代から現代にかけての作家達が生み出した作品の紹介という事で、加山又造・田中一光・神坂雪佳・福田平八郎・上村淳之などの作家の作品が展示されていました。
12-627.jpg
アンフォルメルの旗手であった今井 俊満氏にも、明らかに琳派を再構築した時期の「花鳥風月」シリーズという作品群がありましたが、この展覧会に登場しないのは、何故?という疑問を持ちました。でもって、勝手に追加してみました。
「武蔵野」今井俊満 12-626.jpg

2015年10月16日

20世紀琳派 田中一光

太秦天神川駅近くにある京都dddギャラリーで、「20世紀琳派 田中一光」展が、10月29日(木)まで開催されています。12-633.jpg
「琳派400年」を記念して、DNPグラフィックデザイン・アーカイブの田中一光作品から、厳選された123点を展示されたという事です。12-632.jpg
20世紀琳派田中一光誕生の軌跡を辿ると記されていた通り、懐かしく鑑賞出来ました。12-631.jpg
美大生であった頃、随分憧れてその作品を眺めたものです。12-630.jpg
写真は、本棚から探し出した「年鑑広告美術1982」より、展覧会に展示されていた作品をピックアップしてみたものです。12-629.jpg

2015年09月10日

若冲と蕪村 生誕3百年 同い年の天才絵師

8月30日まで、滋賀県の信楽のMIHO MUSEUMで、「若冲と蕪村 生誕3百年 同い年の天才絵師」が、開催されていました。一度も訪れた事がなかったので、この機会に思い切って行ってきました。12-666.jpg
敷地入口から、電気自動車でトンネルを越えたところが桃源郷というイメージだそうで、ようやくミュージアムが現れます。こんな山の中に結構人が集まって来ているのですね~。辿り着いたら、取り敢えずお昼という感じ。メニューが少ないのですが、食材にはこだわっているようです。12-665.jpg
今回の展覧会は、同い年で結構近くに住んでいた二人を、生誕三百年記念として取り上げたものです。12-664.jpg
二人の交流の記録が残っていないにも関わらず、二人展など開催されてしまった事をお二人はどう感じるのでしょう?画風も違うし~、性格も全然違うような~。一人展で充分イケるのに、なんでやの?とか思っていたりして…。12-663.jpg
12-662.jpg

2015年08月05日

北大路魯山人の美

8月16日まで、国立近代美術館にて、「北大路魯山人の美」が開催されています。12-804.jpg
和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたことをきっかけに企画されたという展覧会です。京都の老舗などで、さりげな~く、その作品を見かけたりしますが、一時にまとまった量の魯山人の作品を見た事はないので、楽しみにしていました。その出生から波乱の人生となった人で、いろんなエピソードがあるようですが、それゆえに作品に向かうエネルギーというものも半端じゃなかったのでしょうか?12-803.jpg
なかなか、見ごたえがありました。間に幾つか、映像インスタレーションも盛り込まれていました。銀座久兵衛さんのお店で、ネタをさばき、握り、魯山人の器に盛り付けるという主人のカウンターでの所作を映像化したインスタレーションがあり、実際にカウンターに座っているかような演出が面白かったです。
12-800.jpg
魯山人は、上賀茂神社の社家に生まれたのですが、その生家の場所は、生前には特定出来なかったようです。現在、大田神社はす向かいに、北大路魯山人生誕地 石標が建てられています。12-799.jpg

2015年07月08日

大関ヶ原展

7月26日まで、文化博物館で、大関ヶ原展が開催されています。12-810.jpg
徳川家康没後400年記念という話ですが、琳派も400年じゃなかったかしらん?
調べてみると、
光悦は元和元年(1615)に徳川家康から鷹峯の地を拝領し、それから400年の歳月が流れ今日に至りました。というお話。
家康は、元和2年4月17日(1616年6月1日) 75歳没という事なので、翌年に亡くなっているという事になりますね。12-809.jpg
関ヶ原合戦図屏風や、武将たちの手紙のやり取りなど、400年経っても、どきどきしました。日本刀が、近頃、ゲームの影響で女子にブームだそうですが、観ていると床の間に飾ってみたくなりますね~。古式ゆかしい刀鍛冶シーンなんかも見てみたいものです。お能では観てますけど…。

2015年06月18日

三輪晁勢 ―色彩の歓喜―展

堂本印象の一番弟子であったという日本画家・三輪晁勢の大回顧展が14日まで、堂本印象美術館で開催されていました。12-851.jpg
色彩の歓喜と副題が付いた展覧会パンフレットや、割引チケットの絵が確かに色彩が溢れ出してくるようだったので、観に行ってみました。12-849.jpg12-847.jpg
全館、印象によるデザインというこの館は、個性的で目立ちます。12-846.jpg
1901年(明治34)新潟県で生まれ、尋常小学校卒業後、京都に移り住んでいます。
1921年(大正10)には京都市立絵画専門学校に進学し、上村松篁、麻田辨自、池田遙邨らとともに日本画を学んだそうです。今も街中を走っていて目にするヤサカバスが、この方のデザインによるものだと、初めて知りました。黄色の車体に映えるえんじ色の曲線は、賀茂川の友禅流しを表現しているのだそうです。12-850.jpg
菖蒲を描いたこの作品もインパクトがあります。「春庭」と題した桜の木に2羽の鶴を描いた絵が、とても印象に残りました。桜の下で鶴が和んでいるなんて庭はちょっと見かけた事はありませんが…。動物園以外にいる鶴を見てみたくなりました。12-845.jpg
お隣が、印象さんの邸宅のようですね。

2015年05月01日

桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち

5月17日まで京都国立博物館で、「桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち」展が開催されています。ゴールデンウイークに入る前にと、観に行きました。表に行列用のテントが張られていましたが、平日のせいか、すんなり入れました。12-981.jpg
永徳  天正18年9月14日(1590年10月12日)の急死の後、文禄元年(1592年)、秀吉は三歳で没した鶴松の三回忌に建立した祥雲寺の障壁画制作を、長谷川等伯一派に命じています。新興勢力の台頭と、政治勢力の微妙な情勢の中、狩野派は、朝廷・豊臣・徳川の三者それぞれに別れて仕える事になります。狩野派存続を賭けて、意図的に行ったものなのでしょうか?気になるところです。
2015年は大坂の陣からちょうど400年にあたるそうですね。戦乱の世を生き抜いて、幕末まで生き延びた狩野派。その画風は、時代を感じ取って、変化してゆきます。なかなか、見ごたえがありました。

2015年03月26日

琳派400年記念 イン 高島屋

3月23日まで、高島屋で、琳派400年記念 細見美術館 琳派のきらめき展が開催されていました。11-262.jpg
今年は大好きな琳派イベントがいろいろ企画されていて、テンション上ります。でもって、展覧会に合わせて、琳派全開!モードの着物で出掛けました。11-259.jpg
細見美術館コレクション展なので、かなり観た事のある作品が多いのですが、何度観ても、いいですね~。会場は大勢の人で、混雑していました。京都人は、やっぱり琳派好き多いのかしらん?11-264.jpg
6Fギャラリーでは、現代美術の山本太郎氏の現代の琳派11-263.jpg
ご本人が奥から出てらして、お声掛けなどして頂き、パンフレットもらってしまいました(*▽*)11-260.jpg
イムラアートギャラリーでも芸艸堂さんとのコラボ展を同時開催されていて、いい感じでした。
11-261.jpg
1階では、パゴンさんが、琳派とのコラボ企画の新作を発表されていて、思わず試着なしで買ってしまい、琳派満喫の一日でした。

2014年11月07日

仙厓と鍋島 ―美と向き合う、美を愉しむ―

12月14日まで、細見美術館で、「仙厓と鍋島 ―美と向き合う、美を愉しむ―」展が開催されています。11-477.jpg

神尾勇治氏のコレクションからの展示だそうです。

仙厓義梵(せんがい ぎぼん)(1750~1837)は、臨済宗古月派の僧 で、博多・聖福寺の住持をされていたそうですが、洒脱な禅画を描いた事で有名です。子供の落書きのような筆致は、観る者を和ませてくれます。禅僧ですから、画に深い意味合いもあったりするのでしょうが、単純に楽しんでしまいました。東京の出光美術館にも、仙厓さんのコレクションが多くあり、以前観たような気がします。一枚ぐらい、おうちにあったらいいかも~とか、考えてしまいました。

11-476.jpg
佐賀・鍋島藩の藩窯であった鍋島焼は、ネット画面で素敵な置物を見つけてから、気になっていたので、この機会にもっといろいろ観てみようと思い、出掛けてきたのでした。青の色調が、目に心地よい焼き物でした。

2014年11月01日

京版画 芸艸堂の世界

11月30日まで、虎屋さんのギャラリーにおいて、「京版画 芸艸堂の世界」が開催されています。11-480.jpg

明治24年(1891)年美術書出版社として京都に創業された芸艸堂(うんそうどう)さんは、現在、日本で唯一手摺木版和装本を刊行する出版社です。
貴重な版木も多数所蔵されているそうで、今回は、琳派400年にちなみ、その流れを汲む神坂雪佳や、伊藤若冲の版画「玄圃瑤華」などが展示されていました。

神坂雪佳の愛らしい作品はいつ見ても心が和みます。11-479.jpg
若冲の「玄圃瑤華」は、拓版という技法で、摺られた木版画で、紙に立体感がでて、迫力があります。ちょっと、やってみたい感じです。
芸艸堂さんの出版物は、魅力的なものが多くて、古いものを見つけるとどうしても欲しくなってしまいます。
大判が多いので、保存スペースも必要で、値も張るのが困りものです。大規模な芸艸堂の歩み展なんかが、開催されないものでしょうか?ファンとしては、どど~と鑑賞してみたいところです。私の所有品、貸出しますよ~なんて。11-478.jpg
「十二佳月能雅摺」より
アフターは、お隣の喫茶スペースで、お抹茶でまったりしました。11-481.jpg

2014年10月16日

京表具展

みやこめっせの伝統産業ふれあい館ギャラリーで、京表具展が11月3日まで、開催されていました。11-500.jpg
掛軸の知識を深めようと立ち寄りました。11-499.jpg
11-498.jpg
30点あまりの作品が展示されていて、表具形式が記載されていました。11-497.jpg
微妙に違いがあるのですね~。表具を学ぶ講習会など、行ってみたいとか思うのですが、なかなかままなりません。お手頃な掛軸を床の間に飾って、取り敢えずまったり満足しています。11-496.jpg
養老の滝 斎藤弓弦11-495.jpg
シンプルな図柄がお気に入りの掛け軸です。11-494.jpg

古美術商の思文閣の田中大さん(京都のハンカチ王子)の本なども読んで、テレビのなんでも鑑定団など見て、楽しんでいるこの頃です。

2014年09月03日

『うるしの近代 京都、「工芸」前夜から』展

8月24日まで、近代美術館にて、『うるしの近代 京都、「工芸」前夜から』展が開催されていました。

パンフレット表紙10-045.jpg

裏表紙10-044.jpg

パンフレット見開き 右10-043.jpg

パンフレット見開き 左10-042.jpg
厚手の紙に、ゴージャスな印刷が施されていて、びっくりです。

幕末から明治にかけての漆芸に始まり、時代の大きなうねりの中でその時々を映しながら、変化していった工芸品が一堂に集められていました。多すぎて、途中、お茶休憩したいぐらいでした。

天皇が長い行幸に出掛けられ、衰退しそうな京都にあって、海外の博覧会に伝統的な陶磁器や漆芸品を送り出したり、日本最初の博覧会を開催したりと、奮闘した京都人の姿が目に浮かびます。
山本覚馬氏による、外国人のための京都・京都近郊名所案内(英語表記)なども展示されていて、大河ドラマが蘇ります。
神坂雪佳の図案は、単純化されたデザインが愛らしくて、欲しい・・・とか思ってしまいます。
象彦さんや、中村宗哲さんなど、段々、近年に向かい、やっと出口。量と質が大変な具合で、大いに疲れ、休憩スペースに座り込んで、大鳥居をぼんやり眺めました。

漆塗りは、取扱いに気を使うので、非日常的感がありますが、やはり美しいものですね~。たまには出して、使わねば・・・。 


2014年06月24日

上村松篁展

7月6日まで、国立近代美術館において、『上村松篁展』が開催されています。10-202.jpg
松園さんの息子として京都に生まれた松篁さんは、花鳥画を多く描いています。品よく単純化された画面に心惹かれるものがあります。金魚の絵が可愛らしくて、印象に残りました。
10-201.jpg

松篁さん自身が図柄を描いた装束「鳳凰」を纏っている『薪能』という作品は、前期だけの展示だったようで、観る事が出来なかったのは、ちょっと残念でした。10-200.jpg


松園さんも能がお好きで、題材にも取り入れてらっしゃいましたが、松篁さんも「能、謡曲が表現する幽玄の世界と、私の描きたいと思う世界は一致するところがある。」と語られていたようで、おふたりの美意識は、個人的にとても興味深いものです。

2014年05月28日

古田織部美術館

古田織部美術館 開館記念として、「古田織部とその周辺」という展示が開催されています。10-240.jpg
こちらの美術館は、古田織部研究家である宮下玄覇氏がその収集品を展示するため、織部四百年遠忌にあたる今年、鷹峯の太閤山荘内に開館したものだそうです。
10-242.jpg
10-241.jpg
太閤山荘と名付けられたこの山荘は戦前に、生糸で財をなした川村湖峯の本宅として建造されたものだそうです。右手前の方が洋館造り、母屋を通って、屋敷の奥にある土蔵が美術館となっています。シックな造りが、好きな感じです。
江戸期の織部灯籠10-239.jpg

織部作の茶杓や織部好みの茶道具などが展示されていました。豊臣秀吉所持の「高麗乾漆虎枕(とらまくら)」なども並んでいて、大河ドラマの秀吉を思い出しました。これを使っていたのは、もう少し後の時代でしょうけど。

紅葉の季節には、外苑の紅葉谷庭園が美しいそうです。また秋に訪れてみたいものです。

2014年05月21日

「麗しき日本の美」展

5月18日まで、細見美術館で、「麗しき日本の美」展-宴の華、もてなしの心- が開催されていました。10-243.jpg
こちらのコレクションの中からテーマを設けて開催されているシリーズ展の第3弾です。お花見や茶会に集う人々を描いた屏風や、宴の調度品、茶道具などの展示でした。一昔前に、この地で開催されていた宴、その華やかさ、雅さにしばし想いを馳せる事が出来ました。
疲れない展示数が楽で、ちょっとタイムスリップできる感じがいいですね。

2014年05月07日

日本画にみる「さくら」展

4月22日まで、美術館「えき」にて、日本画にみる「さくら」展が開催されていました。最後のお花見にと、出掛けてみました。-横山大観から中島千波まで-との副題が付いていて、約40名の日本画家たちが描いた「さくら」の名品、約55点が展示されていました。10-301.jpg
それぞれの作家の桜への思いが、伝わってくるようでした。それにしても、花びらを一枚ずつ描いてゆくのは、骨の折れる作業です。画面が大きくなればますます大変です。スタンプを押したのかしらん?と思える作品もありましたが、ほとんどは、ちまちま描かれたようで、脱帽ものです。

加山又造氏の描いたかがり火が妖しく印象的でした。照らされている桜より、力が入っている感じでした。桜の大作、描きたいですね~。

この作品展、現在は長野の水野美術館で開催されているようです。ポスターの作品を替えてあるのが、なるほどね~という感じです。
10-300.jpg


2014年02月06日

佐藤太清展

2月9日まで、文化博物館で、佐藤太清展が開催されています。9-204.jpg
大正2年福知山市生まれで、生誕100年という事での開催のようです。9-203.jpg
花鳥風月を描いたその作品は、静かに心に染渡る感じです。9-202.jpg
博物館などが所有している貴重な壺に花を活けてみたようにして描いた作品などは、ちょっと面白い演出でした。

2014年02月05日

櫛・簪とおしゃれ

2月23日まで、細見美術館において、『櫛・簪とおしゃれ』展が開催されています。9-209.jpg
東京 青梅市にある澤乃井櫛かんざし美術館所蔵の品々の展示です。細かい細工の施された櫛や簪・笄などが並んでいて、思わず欲しいとか思ってしまう品々でした。
展覧会のあとは、最上階の茶室にお邪魔して、お抹茶を頂きました。9-208.jpg
9-207.jpg
お菓子は末富さんのきんとんの赤鬼、お茶は一保堂さん。9-206.jpg
温まりました。9-205.jpg

2014年01月15日

皇室の名品 ―近代日本美術の粋

1月13日まで、国立近代美術館において、『皇室の名品 ―近代日本美術の粋』が開催されていました。9-228.jpg
皇室ゆかりの近代絵画や工芸品が一堂にという事で、最終日に滑り込みました。
第一室は、昭和20(1945)年5月に焼失した明治宮殿の再現が試みられていて、入った瞬間に宮殿に招待されたような気分になれました。もっとも、完コピではないので、天井真ん中は、シャンデリアではなく、美術館の照明だったのが、ちょっと難でしたが・・・。

宮殿で使われていた作品が展示されていて、なんともため息ものでした。
蘭陵王置物は、面が外せるようになっていて、中のお顔も美しく、どこから見ても克明な創りでした。
いずれも手の込んだ作品が多くて、作者の思い入れが伝わってくるようでした。

2013年12月31日

近代京都画壇を育んだ人たち

12月10日まで、学校歴史博物館で「近代京都画壇を育んだ人たち」という展覧会が開催されていました。9-249.jpg
明治以降、京都の画壇では多くの人材を輩出し続けてきました。画塾や画学校で学んだ人たちの作品を集めたミニ展覧会です。伝統を継承しつつ、新しい表現を取り入れ、個性を発揮した作家たちの足跡が窺えました。9-248.jpg

2013年12月30日

日本盆栽大観展

11月25日 みやこめっせでは、盆栽の展示会がありました。9-250.jpg
9-258.jpg
ちょっとお勉強にと覘きました。9-257.jpg9-256.jpg9-254.jpg
かなりぐにゃぐにゃしたものもあったり、すっきりしたシルエットのもの、力強いものもありとそれぞれ表情が違い、興味深いです。
9-253.jpg
掛軸とコラボしているのでしょうか?雀が枝に止まりそう。9-252.jpg9-251.jpg
即売もしていたのですが、これいいな~とか思うと結構なお値段・・・。小さいのを買って自分で育てるのが、いいのでしょうね。

2013年12月29日

木島櫻谷展

9-261.jpg
泉屋博古館にて、12月15日まで木島櫻谷の展覧会が開催されていました。以前旧邸の見学をしてから、いろんな作品を観てみたいと思っていたので、竹内栖鳳展から、はしごしてみました。9-260.jpg
こちらも展示替えがあったので、一部観れない作品があり、ちょっと残念でした。月曜定休日の身の上なので、美術館通いは結構厄介です。
栖鳳さんとは、また違う動物画に、惹かれるものがあります。夏目漱石が酷評したという「寒月」が観たかったな~。私はこの作品、結構好きなので。またの機会がなるべく早く訪れますように・・・。

2013年12月28日

竹内栖鳳展 その2

紅葉などを先に書いたので、美術展関係が後回しになり、バタバタしているうちに、早や年末になってしまいました。9-408.jpg
竹内栖鳳展の作品の入れ替えの多さに、後期も出掛ける事にしました。9-269.jpg
着物で行こうと、栖鳳さんにあやかり、竹の帯に雀を描き加えてみました。9-268.jpg
下地に胡粉を置いて、その上に描いてみました。9-266.jpg
9-267.jpg
縮緬は凸凹があって、描きにくいですね。前柄は、飛んでいるところを。9-265.jpg9-264.jpg9-263.jpg
後期だけの展示の「班猫」も観れて、満足でした。9-259.jpg
9-262.jpg
前回パスした併設の「下絵を読み解く」の会場も、入ってみました。入念な下絵はさすがですね~。


2013年11月07日

竹内栖鳳展

9-408.jpg
10月22日から、京都市美術館開館80周年記念と題して、『近代日本画家の巨人 竹内栖鳳展』が開催されています。
京都市美術館のHPで調べたところ、前期と後期で、約50作品もが入れ替えされるとの事、「ええ~どうしよう!」と悩んだ挙句、2回観に行く事にしました。2回行く際は、割引してくれないかしらん?9-407.jpg
少しばかり、紅葉が始まっています。9-406.jpg
左の作品「大獅子図」は前期京都会場のみです。右の「班猫」は後期のみです。有名な舞子さんが扇をかざした作品「アレ夕立に」は、10月27日までで、すでにありません。下絵や、資料が展示されていました。
祭日というのにほどほどの人で、鑑賞に差し支える混雑ではありませんでした。

古画を模写してさまざまな流派の画風を学んだ栖鳳は、1枚の絵に幾つもの流派の筆使いが見られることから、「鵺派」と揶揄されたようです。なんか、八重さんみたい・・・。渡欧により学んだ西洋美術の長所も取り込み、絵画を発展させてゆきます。

「百騒一睡」と題した屏風は、左隻の騒々しい雀の群れに対し、右隻には、洋犬の静かなたたずまいが、描かれています。(前期のみの展示)その場の音や、空気感が伝わってくる感じがします。この人の描く雀は他の動物の毛並を書き込んだ質感とは違い、なにか、チョンとした感じがするなと思っていましたが、図録を読んでみると、雀のチュ!と鳴くさまを表そうと苦心したそうです。なるほど!

栖鳳には、人物画が少ないのですが、行方が分からなくなっていた「日稼」(前期のみ)という試験的な作品を目にすることができたのも貴重でした。
図録を読み込んで、11月12日以降の後期の展示を待つことにしましょう。

2013年10月16日

皇室のボンボニエール ―ご慶事を彩る菓子器―

10月6日まで細見美術館で、『特別展 皇室のボンボニエール ―ご慶事を彩る菓子器―』 が開催されていました。チケットを頂いたので、最終日に滑り込みました。9-434.jpg
天皇のご即位をはじめ皇室・宮家の慶事のたびに、金平糖の詰められたボンボニエール(砂糖菓子を入れる菓子器)が祝宴の記念品として招待された人々に贈られてきたそうで、それらの歴代の展示です。9-433.jpg
品よく、小ぶりに作られたそれらは、とても繊細な作りで、愛らしい物ばかりでした。ちょっとしか入らないじゃないとか突っ込みたくなったり、何処から入れるの?といった器があって、結構楽しめました。9-432.jpg

2013年08月11日

京都国立博物館 特別展覧 『遊び』

8-122.jpg
8月25日まで、京都国立博物館で開催されている特別展覧 『遊び』 を観てきました。京都国立博物館の収蔵品の中から、「遊び」をテーマにセレクトされた展示です。

1.神々から人へ  
2.酒宴のたのしみ
3.年中行事
4.遊山
5.遊興 ―芸能と大衆―
6.清遊 ―文人のたしなみ―
7.動物のたわむれ
8.室内の競技
9.子供の遊び、雑技、曲芸

9つのテーマに沿っての、古美術の展示となっていました。とりわけ観たかったのが、「玩具船 豊臣棄丸所用」です。8-121.jpg
一人で乗って、動かすようなサイズだと思っていたのですが、結構大きな船でした。棄丸ぎみが真ん中に座り、お付の人が、引っ張って動かすのですね。さすがに庶民とは違います。8-120.jpg
4つの車輪とは別に、後部真ん中に、大きめの車輪があって、車輪の軸が中心からずれているようなのです。車輪が回ると、後ろ側だけが、上ったり下がったりするので、あたかも船に揺られているようになるという造りになっているようです。8-119.jpg
なるほど!

(写真・イラストは博物館パンフレットから、転用しました。)

2013年06月15日

ボストン美術館 日本美術の至宝

天王寺にある大阪市立美術館で開催されている『ボストン美術館 日本美術の至宝』も、明日6月16日までとなりました。8-321.jpg
大坂まで行くのは面倒とか思ったのですが、ボストンよりは近いかと思い直し、少し前に観に行ってきました。
8-326.jpg
8-325.jpg
表に行列が出来るほどには至らなかったのは、ボストン美術館というものが一般的にピンとこないからなのかどうか判りませんが、観る側としてはよかったです。8-324.jpg
中に入ると撮影用に曽我蕭白の雲龍図を模したオブジェが置かれていました。8-323.jpg
8-322.jpg
今回の展覧会は、コレクションの中から、絵画を中心に構成されていたようです。「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」の前は混雑していて、なかなか前に進みませんでしたが、大河ドラマでも記憶に新しい後白河上皇の拉致を描いた絵巻はやはり興味深いものでした。

尾形光琳筆 松島図屏風8-320.jpg
こんなに波打っていなかったように思うのですが、画的には楽しい感じです。

伊藤若冲筆 鸚鵡図8-319.jpg
なんとも細かい線描には、感服します。

最後を飾っていたのが、曽我蕭白の作品群 独特の画風で、迫力のエンディングでした。

朝比奈首曳図屏風8-318.jpg
朝比奈三郎義秀を題材にしたと考えられているが、武者は坂田金時で、行司は源頼光と渡辺綱であるとの説もあるそうです。先日の狂言「首引」は、源為朝対する姫鬼と鬼たちという設定でした。
豪傑と鬼との首引対決というものが、結構題材にされていたようですね。

グッズ売り場で、ネットでチェックしていたお目当ての長谷川等伯筆 龍虎図屏風をモチーフにした龍のマスコットをゲットして機嫌よく帰ってきました。8-317.jpg
龍之介と名付けました。

2013年05月23日

美の競演 京都画壇と神坂雪佳

5月20日まで高島屋で、『美の競演 京都画壇と神坂雪佳』展が、開催されていました。8-356.jpg
明治から昭和にかけて活躍した竹内栖鳳、上村松園、堂本印象ら京都画壇を代表する画家たちの作品と、琳派を継承しつつ近代デザインの先駆者となった神坂雪佳の図案による工芸など計約70件の展示です。8-355.jpg
京都市美術館と細見美術館のコレクションからの展示なので、両方のコレクション展をよく観ている私としては、結構お馴染みの作品群だったので、ほとんど再会といった感じでしたが、何度観ても飽きない好きな作品ばかりなので、気軽に楽しめました。
神坂雪佳のガラスの器に入った正面からの金魚を描いた『金魚玉図』も展示されていました。細見美術館蔵ですが、最近、よく観ているテレビドラマ『鴨、京都へ行く。』の中で、鴨さんのお部屋に掛かっています。
雪佳の作品は、琳派を継承しつつも、モダンでちょっととぼけたようなニュアンスが独特で、観ているとほっこりしてくるように思います。

2012年09月01日

横山大観展

9月2日まで、京都駅ビル開業15周年記念と題して 伊勢丹美術館「えき」にて、足立美術館 横山大観展が開催されています。
7-750.jpg

一時期、京都で暮らしていたこともあり、京の風景画も展示されていて親しみを覚えます。チケットになっている初期の「無我(むが)」を始め、各時代の名作41点をチョイスした展示はこじんまりと、まとまっていました。お買いものがてらの鑑賞におすすめです。

2012年05月10日

王朝文化の華 陽明文庫名宝展

6-109.jpg
国立博物館で、開催されている「王朝文化の華 陽明文庫名宝展」を観てきました。

陽明文庫は、近衛家29代当主 近衛文麿によって設立されました。近衛家の十数万点の宝物を保存管理しています。近衛家は藤原鎌足を祖とし、平安時代の代表的な貴族・藤原氏の直系に当たります。

大河ドラマに登場している藤原忠通の4男 近衞 基実(このえ もとざね)が近衛家の祖となっています。
基実の子 近衞 基通(このえ もとみち)が、京都近衛の北、室町の東の邸宅を「近衛殿」と称したことに始まっています。

6-108.jpg
千年の時を超えた最古の日記 藤原道長の自筆の文面が公開されていて、その詳細な日々の様子は、興味深いものです。
 まあ、あんまり読めないのが困りものですけどね・・・。当時は絵日記の習慣はなかったのでしょうか?文書の宝物が多くて、読めないのになんとか読もうとするものですから、結構時間がかかり、疲れてしまった展覧会ではありました。
よく先の戦の際(もちろん応仁の乱の事です。)にも焼失せずに、現在までこんなに美しい状態で保管できたものですね~。相当苦心されてきたのではないでしょうか。
ミニチュアの雛道具なども、とってもリアルで、欲しくなってしまいました。最後の部屋は、時代の新しい絵画で、見知った日本画家の作品群に、ほっこりして終了です。

それにしても 1千年後に、自分の日記を大勢の人が鑑賞するなんて、道長さん予想だにしなかったのではないでしょうか?

2011年02月01日

小泉淳作展

高島屋で開催されていた『平城遷都1300年 光明皇后1250年御遠忌 東大寺本坊襖絵完成記念  小泉淳作展』(1/6~24)を観ました。

建仁寺の龍を描いた人で、今回は東大寺本坊の襖絵をメインとした展覧会です。

政治家小泉策太郎の七男として鎌倉市で生まれ、俳優小泉博は弟にあたります。山本丘人に師事し、1952年東京藝術大学日本画科を卒業。その後デザイナーとして活動し、陶芸家としても注目されたそうです。日本画家として注目を浴び始めたのは、50歳頃からで、ここのところ、建長寺・建仁寺の天井画をはじめとする、大作を制作しています。
2006年に完成した『聖武天皇御影』『光明皇后御影』は実際のモデルに当時の装束を考察、再現して着せてみて、メーク・結髪も行い、描かれたものです。381.jpg
写生をせず、写真をもとに絵を描くことは好ましくないという観点で、確かにその通りだとは思うのですが、ちょっと耳が痛い話です。二眼レフなるものがあればいいのではないかしらん?という問題ではもちろんありません。380.jpg
大広間の襖全面に描かれた『蓮池』の蓮の花は43ほどあり、全部違う種類を描いたそうです。その違いを前面に出すと蓮の品評会のようになってしまうので、手直ししながら仕上げたということです。
この東大寺本坊大広間の前庭には蓮池がある様子で、実際の場所で観てみたいと思いました。東大寺では、4月5日(火)から10日(日)の間、一般公開される予定で、桜のライトアップもあるようです。(月曜だけ外されてしまったのはなぜ?!)
『吉野の桜』383.jpg
『東大寺本坊の桜』382.jpg
桜の花びらは一つ一つ描いたもので、賽の河原の石を積むようなものだったようです。画面が大きく画面の上を自分が移動しながら描いてゆくのですから、そんな感覚になってゆくのでしょうね。
『東大寺本坊の桜』部分377.jpg
桜の木の上から、地面が重ね塗られたようで、木が透けているかのような透明感があるのは、なぜでしょうね。
桜の大作は、この他に『しだれ桜』があります。月が出ていて、西行さんの「願わくば花の下にて春死なん其のきさらぎの望月の頃」といった風情です。
『墨蕪図』
378.jpg
1992年のこの作品は、銅版画のような空気感で、墨を駆使したこの人の個性を強く感じる作品だと思いました。建仁寺の龍もこの流れにある作品だと感じます。これらに比べ、今回の襖絵は、ちょっと違う作品群のようです。発注者の意向を踏まえた上での制作という事もありますが、氏の新しい世界が開けたようにも感じました。

『東大寺別当清水公照師像』379.jpg
VTRの映像で、この別当を見かけ、特徴がよく出ているように思い、ちょっと愉快になりました。

2010年12月29日

やっぱり、大好き 松園さん

12月12日まで、国立近代美術館で、上村松園展が開催されていました。
460.jpg
平成11年に没後50年記念と題して、文化博物館で展覧会があったので、そのときの記憶がまだ鮮明に残っていたのですが、やはり大好きな松園さんの展覧会となれば、観に行かねばなるまいと、出掛けました。
チケット454.jpg

1章 画風の模索、対象へのあたたかな眼差し459.jpg
2章 情念の表出、方向性の転換へ458.jpg
3章 円熟と深化
 3章の1 古典に学び、古典を超える
457.jpg
 3章の2 日々のくらし、母と子の情愛
456.jpg
 3章の3 静止した時間、内面への眼差し455.jpg
1章の始めの方の初期の作品に記憶にない作品が2,3点ありましたが、ほとんどは以前の展覧会で観た作品でした。まあ、すでに亡くなっているのですから、新作があるはずもないのです。変わったところといえば、観る側が10年の歳月を経たという事実のようで、初めて観た時の感動はすでにないのですが、この人の作品が好きな理由が明確に理解できるようになったようでした。松園さんワールドを、とっぷり堪能し、グッズ売り場であれこれ悩み、マグネットと本を買い求めて、帰りました。453.jpg

2010年05月15日

柴田是真の漆×絵 その2

鴉鷺図漆絵p6943.jpg
金箔の上に白黒の鳥。右下の方に烏の羽毛が空中に舞っているのが、なんとも心憎い感じです。漆が絵に取り入れていることから、光沢と濃厚な色彩が画面に強さを生み出しているようです。

鴉に兎祝宴図p6942.jpg
兎の家に烏が婿入りしたという設定のようで、軽妙な筆使いが楽しい作品です。

蓬莱山図p6941.jpg

白蓮図p6940.jpg
花も葉も、その生の過程を画面に描きこんでいます。十六羅漢を模写した軸の左右に掛けるように造られた三幅対の軸です。

瀑布に鷹図p6939.jpg
滝の水面に顔が映っているのを、じっと見つめている親鷹とそれを見上げる子鷹という、おもしろいシチュエーションです。
部分p6938.jpg

波に貝尽図漆絵扇面p6937.jpg
貝は別紙が貼りつけられています。様々な技法を駆使して豪華に描かれています。

思わず、引き込まれてしまう魅力のある作品ばかりでした。工芸と絵画というジャンルを跨いだ作家であることや、幕末から明治という時代の間に生きたことなどから、美術史上から、忘れさられがちであり、作品の多くも海外に流出してしまっているようですが、再評価すべき作家に違いありません。

2010年05月14日

柴田是真の漆×絵 その1

相国寺承天閣美術館では、6月6日まで、「柴田是真の漆×絵」展が開催されています。p6949.jpg
この柴田是真という方は、幕末から明治にかけて活躍した漆芸家・画家ですが、なかなかユニークで興味深い人物です。まず絵師として高い評価を得、蒔絵師としても江戸随一の地位を獲得。さらに、和紙に漆を用いて絵を描く「漆絵」を発展させて、様々な作品を残しています。

竹葉文箱p6948.jpg
すっきりとしたデザインの中に、よく見ると竹の葉ごとに蒔絵や塗りを変えた細かい細工が施されていてます。竹製の蓋の木目が、竹そのものを暗示しているようです。

蟹文鐔p6947.jpg
金属製の刀装具を漆芸で、模倣しています。金属の冷たそうな質感を塗りで見事に表現している様もあ驚きですが、蟹が這い上がってきたように感じさせるユーモアに思わず笑ってしまいます。

鍾馗に鬼小柄
鉄錆塗という技法で鉄の小柄を模しています。鍾馗さんがにらみ付ける先に鬼が顔を出しています。

流水蝙蝠角盆p6946.jpg
美しい欅(けやき)の木目に、吉祥文様の蝙蝠が映える粋な作品です。

秋草印籠
蛍狩印籠p6945.jpg

花瓶梅図漆絵p6936.jpg
紫檀の木材の上に、蒔絵と漆絵を施した額のように見えますが、素材は全て和紙です。和紙に漆塗を施し、紫檀特有の木目を刀で彫って再現しています。そのため、450グラムしかない軽い作品です。

このように、漆をたくみに使って別の素材の工芸品を創出した作品が多く展示されていて、思わず触ってみたくなります。細かい細工を注視するあまり、仕切りのガラス面にぶつかりそうにもなりました。天眼鏡が、配されている作品もありましたが、持参するのも良いかもしれません。

明日は、絵画編です。

2010年05月12日

冨岡鉄斎展 虎屋

一条通烏丸西入るにある虎屋さんのギャラリーで、新装開店1周年記念として、冨岡鉄斎展が5月31日まで開催されています。
入場無料です。p6962.jpg
冨岡鉄斎は以前にも当ブログ内で紹介しましたが、室町通一条下がる薬師町に47歳の時に、転居して以来、終生この地で過ごしました。そして、虎屋さんと深く交流があったことから、その作品を所有されているそうです。
以下はパンフレットからのコピーです。

売茶翁図p6961.jpg
青緑山水図p6960.jpg
太田垣蓮月・冨岡鉄斎合作貼交屏風p6959.jpgp6958.jpg
太田垣蓮月の和歌に鉄斎が絵を添えた短冊、扇面などを屏風に仕立てたものです。
p6957.jpg
よなよなに うちこそまされ からころも
   ころも更ゆく 秋しののさと
と書いてあるそうです。鉄斎の軽妙な絵が添えられていて、二人の暮らしぶりが窺えるようです。

2010年05月10日

「長谷川等伯」展 その5

第7章 松林図の世界
エンディングは、深い霧の中に浮かび上がる松林です。等伯の代表作でもあり、水墨画の最高峰とも評されています。
「松林図屏風」p6979.jpgp6978.jpg

「月夜松林図屏風」p6977.jpgp6976.jpg
等伯の周辺にいた有力絵師の作であろうといわれています。松林図屏風の構図を忠実に再現し、満月によって、夜の情景へと変貌させています。紙裏に墨を塗ることにより、夜の景観を効果的に演出しています。


2010年05月09日

「長谷川等伯」展 その4

第5章 信仰のあかし-本法寺と等伯-

等伯は生涯に渡り、篤く法華宗を信仰していました。慶長4年(1599)には、本法寺に自ら手がけた「仏涅槃図」を寄進しています。
p6987.jpg
本法寺中興の祖とされる日通上人との間には、住職と信徒との関係というだけでなく、深い親交があったことが、寺に残された書簡などによって、うかがい知ることができます。上人の入寂に際し、等伯70歳の時に描いた肖像画や書簡が展示されていました。
「日通上人像」p6983.jpg

第6章 墨の魔術師-水墨画への傾倒-

祥雲寺の障壁画制作以降、その画事の中心は水墨画へと移っていったようです。透明感のある、力強い筆使いは桃山時代ならではの新しい水墨画ともいえるようです。
「山水図襖」p6982.jpg
「竹林猿猴図屏風」p6981.jpgp6980.jpg
薄明にただよう光と湿気を含んだような空気感の中に、親子の猿たちの睦まじい姿が印象的です。
「枯木猿猴図」p6986.jpg
後期は見逃しましたが、こちらの作品に展示換えされたようです。空間が乾いたような画面へと変化しています。この作品は、もと前田利長遺愛の屏風だったようです。
「烏鷺図屏風」p6985.jpgp6984.jpg

2010年05月08日

「長谷川等伯」展 その3

第4章 桃山謳歌-金碧画-

天正18年(1590)、等伯は造営奉行の前田玄以を頼り、狩野永徳一門が行っていた御所障壁画制作への割り込みを計ります。対屋と呼ばれる建物の障壁画制作です。
この企ては栄徳の必死の画策によって寸前で阻止されてしまいますが、等伯の存在がいかに大きなものになっていったかを物語っています。
その後、秀吉により、愛児・鶴松の菩提を弔うべく創建された祥雲寺の金碧障壁画を描くことになります。
「楓図壁貼付」p6991.jpg
「松に秋草図屏風」p6990.jpg
この他、桃山時代らしい金彩と壮大なスケールの作品が展示されていました。
「波濤図」p6989.jpg
「弁慶昌俊相騎図絵馬」p6988.jpg

2010年05月07日

「長谷川等伯」展 その2

昨日に続き、「長谷川等伯」展です。

第3章 等伯をめぐる人々-肖像画-

「日堯上人像」p6995.jpg
本法寺第8世である日堯上人の肖像画です。信春の生家 奥村家の菩提寺である本延寺の本山が本法寺であったことから、この寺の伝手によって上洛し、京都や堺で活動したと考えられています。

「千利休像」p6994.jpg
33歳という決して若くない年齢で、妻子を連れて上洛した信春の心境はどんなものだったのでしょう。自信と不安の入り混じったものであったのか、よく分かりませんが、能登時代と同じように細やかな描写の中に、描かれた人物の性格もよく描かれているように思います。

春屋宗園像p6993.jpg
画壇に何の足がかりもなかった等伯は、絵師として僧侶、武将、町衆と関わりを持ち、肖像画を手がけ、交流を深めてその活動の幅を広げていったようです。

「稲葉一鉄像」p6992.jpg
「頑固一徹」の言葉がこの人 一鉄の名前に由来するとされる事がうかがい知れるような感じが愉快ですね。

2010年05月06日

京都国立博物館「長谷川等伯」展

9日までとなりました「長谷川等伯」展ですが、前期の4月20日に訪れていました。桜の記事に押し出され、延び延びになっていました。
この日は雨天にも関わらず、1時間待ち状態で寒い中、うねうねと行列に並ぶことになりました。
音声ガイドをつけたのですが、18点の作品に対する解説で、ちょっと少ないのではないかと感じました。もっとも、語りは元NHKアナウンサーの松平定知さんだったので、「その時、歴史が動いた」という感じで嬉しかったのですが。
入場制限しながら館内に入るようになっていたので、展示はそこそこじっくり観ることができました。
第1章から第7章までに区切られての展示でした。今日は2章までのご紹介とします。

第1章 能登の絵仏師 長谷川信春

能登七尾に生れた等伯は、はじめ「信春」と名乗り仏画を描いていたようです。能登地方を中心に富山、新潟などに十数件の作品が残されています。
生家の奥村家、養子として迎えられた長谷川家ともに日蓮聖人を篤く信仰し、等伯自身も熱心な法華信徒でありました。絵師としての活動と、自らの信仰が密接に結びついていたようです。作品は、どれも緻密な書き込み、繊細な装飾、豊かな色彩あふれる完成度の高いものです。
作品は買い求めた図録よりのコピーです。
十二天像のうちの 「羅刹天像」p7002.jpg
十二天像のうちの 「梵天像」p7001.jpg
「日蓮聖人像」p6999.jpg
「善女竜王像」p7000.jpg
第2章 転機のとき-上洛、等伯の誕生-

元亀2年(1571)、33歳で、妻と幼い子息・久蔵を伴い上京した等伯は、本法寺の世話になりながら活動を始めますが、天正17年(1589)の、大徳寺三門の壁画制作の要請、同寺の塔頭・三玄院の水墨障壁画制作など、有名絵師の仲間入りを果たすまでの間の消息ははっきりしていません。
「牧馬図屏風」p6998.jpgp6997.jpg
山水図襖p6996.jpg
こちらが、三玄院の方丈を飾っていたものですが、春屋宗園に襖絵は入らないと断られ続けていたものを、春屋の留守中に上りこみ、一気に書き上げたものだといわれています。雲母刷り桐文様の唐紙の上への描画ですから、確かに不自然です。なんとしてもその力量を認めてもらいたかった田舎から出てきた絵師の心意気が伝わるようです。

2010年03月13日

京都市美術館コレクション展 第4期 花から花へ

「京都市美術館コレクション展 第4期 花から花へ 交感のかたち」が、 3月28日(日)まで、市美術館で開催されています。p7509.jpg
榊原苔山作「牡丹図」

テーマを絞って公開されるこのシリーズは、疲れない展示作品数を ワンコインで鑑賞できる為、ずっと観に行っています。
今回の収穫の一つは、一室目の香野楳嶺/森川曾文の「花鳥昆虫図貼交屏風」でした。ずっと以前にどこかの展示会場で、これの載っている画集を見つけ、散々考えた(その値段と持ち帰る重さを考え)結果、買い求めたことがあり、現物を初めて目にすることが出来ました。美術印刷はかなり質が良いものの、なんといっても生には敵いません。それにしても、ここの所蔵作品だったなんて・・・。
下記の写真は画集「明治の花鳥」より抜粋した「花鳥昆虫図貼交屏風」内の絵です。
p7515.jpgp7516.jpgp7514.jpgp7513.jpg
p7512.jpgp7511.jpgp7510.jpgp7508.jpg

竹内栖鳳の「散華」も、印象に残る作品でした。やや西洋的な天女が青い空を美しく舞っています。
散華(さんげ)とは、仏に供養するために華(花)を散布することですが、蓮の花びらが天からゆらゆら舞い落ちるシーンが目に浮かぶようです。
冨岡鉄斎によるやすらい祭の絵や、山元春挙の「山上楽園」などもその空気感が感じられて、その場にタイムスリップしたように思えました。

2010年02月10日

朝鮮虎展

北区紫竹上岸町にある高麗美術館で開催中の「朝鮮 虎展」(2/14まで)に行ってきました。

1月に観た、報恩寺 鳴虎之図(四明陶佾筆)は 1/13(水)~2/14(日)の間、
建仁寺 両足院 嘷虎図(李義養筆 1811年)は、1/19(火)~2/14(日)
正伝寺蔵 虎図(伝李公麟筆) 1/9(土)~1/17(日) 2/2(火)~2/14(日)
鹿苑寺蔵 竹虎図(伊藤若冲画) 全期間展示という内訳ですから、一度観たものも合わせて、虎尽くしを楽しむためには、個人的には7日(日)をおいて他に日がなく、雪景色のなんとももったいない美しさの朝に取り敢えず、美術館に出向きました。p7703.jpg

正伝寺蔵 虎図(伝李公麟筆)特別展図録よりp7708.jpg
日本には、虎が生息していないことから、多くの画家が海外の絵をもとにして、虎を描いています。この絵をもとに若冲が描いたものがこちらです。
鹿苑寺蔵 竹虎図p7707.jpg
建仁寺 両足院 嘷虎図(李義養筆 1811年)に、再会しました。p7706.jpg
京都国立博物館蔵の緒方光琳の竹虎図もかわいいです。p7705.jpg
その他、朝鮮の虎たちのけっこう楽しい作品も多く鑑賞できました。

2010年01月10日

京都市美術館コレクション展~儚きもの~

1月3日 細見美術館を出て、京都市美術館へ、梯子しました。
美術館所蔵のコレクションの中から、今回は「儚さ」をテーマにした作品を取り上げての展示でした。p7813.jpg
日本人の美意識の中で、とりわけ好まれる主題で、多くの作品が造られています。
咲いたかと思うとすぐに散ってしまう花々、命短き昆虫達、うつろいゆく天空の現象、空想や夢の情景、光と影が生み出す風景、形の定まらぬ水の流れなど、そのイメージはさまざまです。

滅びを予感させるそのせつなさが、創造力を沸き立たせ、狂おしいほどに、愛しいという感情を起させてしまう感じが、好きですね~。

2010年01月08日

細見美術館 ~描かれた能~

現在、岡崎の細見美術館では、『特別展 国立能楽堂コレクション  描かれた能 ─ 絵で楽しむ、文様が語る ─』が開催中です。
月曜定休ですから、行ける時に行っとかなくてはと、3日の初詣の後、こちらにも足を延ばしました。09_05-crs.gif
能装束や、タイトルどうり、能を描いた作品の展示でした。
凝った創りの装束が展示されていて、思わず着てみたくなりました。かなり重そうだけど・・・。
細かい描画の豪華な能を描いた作品集は、どんな人がこれを眺めて楽しんだのやらと、想像たくましくなってしまいました。
通や隣のレストランが一杯の人の割りには、館内は がらんとしていて、じっくり観ることができました。

2009年11月25日

鈴木其一 其の2

11月17日 細見美術館の琳派展XII 「鈴木其一 ― 江戸琳派の風雲児 ―」後期の部を観てきました。
左 朴に尾長鳥図/右 藤花図
p8010.jpg
軽やかで艶やかな感じや新鮮な香りの漂っているこれらの作品は、飽かず眺めていたいと思わせる魅力があります。

鵞鳥図屏風p8009.jpg
画像の拡大

力を合わせてみんなの幸せを~♪ 
あひるは何時の時代も愛嬌がありますね。


業平東下り図  鈴木守一p8007.jpg
時知らぬ 山は富士の嶺 いつとてか
    鹿の子まだらに 雪の降るらん


楓桜紅葉図  鈴木守一p8006.jpg
灯籠にライトアップされて浮かび上った楓や、雨に打たれる桜葉が、目に浮かぶようです。

外に出るとこちらも雨にぬれた紅葉図です。p8005.jpgp8004.jpg
p8003.jpg

2009年04月13日

京都の桜 2009 ~哲学の道~・田渕俊夫展

4月6日 植物園で、ご機嫌になったあと、高島屋に立ち寄り、田渕俊夫展を観ました。P9706.gif
智積院講堂襖絵を5年の歳月をかけて制作されたそうで、その完成記念展覧会です。四季をテーマにした襖絵で、春はやはり桜が描かれていますから、やっぱり観ておかなくてはなりません。襖絵60面すべて、墨一色で描かれています。土佐の手漉き和紙に下絵をOHPで投射してその影を辿って描くという手法で描かれているため、筆の勢いというものがないのが、少し物足りない印象を受けました。墨の濃淡に奥行きや空気感、色彩までをも感じさせるニュアンスは、なかなかすばらしく、控えめな描写が、桜や木々の美しさをより強く想像させるようでもありました。
しかし、人の作品にけちをつけている暇があるなら、自分ちの襖絵をさっさと、描けばといったところです。実は和室の襖に桜を描くと宣言したきり、ほったらかしにしています。何時になるやら、桜の写真ばかり撮っているものの、構想もまとまっていません。まぁ、死ぬまでには…。
モノクロームの桜を観たあとは、色付きの桜をと、哲学の道へと急ぎました。P9725.gifP9724.gif画像の拡大
P9723.gif画像の拡大P9721.gifP9720.gifP9719.gifP9718.gifP9717.gifP9716.gifP9715.gifP9714.gif画像の拡大P9712.gifP9711.gifP9710.gifP9709.gifP9708.gif

2009年03月04日

山下清展

2月の雪の日、もともと出掛けようと予定していたのは、伊丹市立美術館でした。
雪の写真を撮ろうとして、岩倉などに出掛けて遅くなりましたが、昼頃から、やっと伊丹に向かいました。山下清展が行なわれていて、この日を逃すともう観れる日がなかったので、お昼も抜きで電車に乗りました。RIMG021740.gif
JRの駅から美術館までは、極めて方向音痴な私でも迷わずに歩いて行けました。電車から降りて階段を上がったり道を曲がったりしても方角を把握している能力が、私には著しく欠如しています。それでも、思いついたらすぐどこでも1人で出掛けてゆくので、そのうち、その能力が身につくと思っていましたが、無理のようです。能の働きというものは、いろいろに分かれていたり、連動していたり、難しいものです。

山下清さんは、3歳の頃に重い消化不良になり、一命は取りとめたものの、後遺症で軽い言語障害、知的障害になったそうですが、サヴァン症候群であった可能性が高いといわれています。
サヴァン症候群とは、知的障害や自閉性障害のある者のうち、ごく特定の分野に限って、常人には及びもつかない能力を発揮する者の症状を指すそうですが、確かに山下清さんは、並外れた才能の持ち主です。RIMG021741.gif

山下清さんの事はTVドラマぐらいでしか、知らなかったので、生の絵を観て初めてその、ものすごさを知りました。ドラマでは、放浪先で、スケッチしたり、貼り絵をしたりしていますが、実際は、放浪を終えて戻ってから、記憶を頼りに描いていたそうです。
そもそも、それからして、私なんかには無理な話ですが、その作業たるや、想像しただけで、気が遠くなるというより、気が変になりそうなくらい細かすぎです。
初期の作品は、うーん、センスいいなあ~。という感じに軽く感じながら、観ていましたが、だんだんに進化してきて、ついていけない集中力を感じました。私も一応絵を描きますし、学生の頃は、作業中は、近寄れない空気感があるなどと言われましたが、長く緊張した状態でいると、頭がオーバーヒートして、熱が出てくる感じがして、休憩しないと切れそうとか思いました。
山下さんは、高血圧による眼底出血に見舞われ、1971年7月12日、脳出血のため49歳の若さで死去されていますが、こんな作品を数多く制作しているのだから、血管切れるのも無理ないなぁと思えました。
観といてよかったなと感じた展覧会でした。

2007年10月18日

10月16日 狩野永徳 展覧会

10月16日(火曜) 『狩野永徳』展覧会(10/16~11/18)を観に、国立博物館に行ってきました。
博物館は月曜休館なので、美容業界ではあらかじめこの日は何があっても行かなくてはと予定しておかないと、見逃してしまいそうになります。行列に並ぶのも疲れるので、朝一から勢い込んで、出かけました。すんなりと入場でき、まずはほっこり。音声ガイド片手に、スタートです。まずは花鳥図襖絵 梅の幹にとまる二羽の鳥。一羽が片方の羽を広げ、なにやら指差しているかの様子で、もう一羽が何?ってといった感じでそちらを見ている絵です。春のおとずれとその喜びを感じさせるその筆使いに、思わず「春だー♪てりたまだー♪」なんて噴出しをつけたくなるのは、私だけでしょうか?永徳さん、ごめんなさい。katyouzu.gif

会場半ばの部屋には、洛中洛外図屏風が展示されていました。今、大河ドラマで話題の上杉謙信に贈られたという6曲一双の屏風です。この屏風には2485人の人物が描かれているそうです。男1968人、女354人、幼児125人、不明38人(この時代にも、男か女かわからない人がいたのか?っていう事ではありません。剥落していたり、部分的だったりして、判断できない人物だと云う事です。念のため。)です。展示ケース越しではこの絵の魅力は伝わりにくいかと思われます。拡大鏡を持っていって、目の前でじっくり眺めないことには、細かすぎです。これを陶板壁画にしたものが、京都アスニーと清水団地のギャラリー洛中洛外に常設してあるので、じっくり、ゆっくり、細部を観るには、便利です。ともあれ当時の都の風俗を知る貴重な資料である事は間違いありません。ちなみに右隻の四曲(右から4つ目)右下の方に髪結床が描かれています。上半身裸で、散髪中です。kamiyuizu.gif

本物を観たのは多分始めてかと思いますが、400年前に描かれたにしては、状態の良い作品でこのようなきらきら雲の屏風に囲まれてお酒を飲んだりしたら、黄金の国の都を我が物とした気分に浸れて、酔いも回りそうですねぇ~。数ある洛中洛外図の中でも人物表現の生き生きと描かれた様は、話し声まで聞こえてきそうで、歴史好きの私としてはタイムスリップした気分で、楽しいものです。和室にお持ち帰りしたい~って、入らないか?せめて、ガクトがこの屏風を両側に立て、真ん中に座って、京の都に思いをはせる姿を見たいなぁ~。でも、これが謙信に贈られたのは、川中島の戦いよりさらに後の事ですから、無理ですねぇ。番外篇、その後の謙信、放送してほしい~。
最後の部屋へ入ると、これまでの緻密さはなんだったんだ~というほどのダイナミックさで、唐獅子が迫ってきます。乱世の時代に生き、信長や秀吉と渡り合い、長谷川等伯を退け、狩野派を不動のものとしようとし、過労死したともされる永徳の人となりを想像してしまいます。karajisizu.gif
そういえば、お隣の智積院に栄徳亡き後、長谷川一門の手がけた、桜図、楓図などが展示されています。楓図に無常観の感じられる様が、またよいものです。今回の展覧会の、続編として観るとまた歴史の流れを感じさせて、感慨深いものがありますねぇ。kaedezu.gif