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2013年06月26日

滝口寺

祇王寺を出て、お隣の滝口寺へ向かいました。8-293.jpg
滝口入道と横笛の悲恋物語で知られる寺ですが、祇王寺ほどひっきりなしに観光客が訪れるといった風ではないようです。8-290.jpg
新田義貞の首塚8-292.jpg
鎌倉幕府を滅ぼした武将として名高い新田義貞の首塚です。足利尊氏と対立し、北陸へ落ちるも、戦死。京都で晒し首になっていたものを、妻の勾当内侍(こうとうのないし)が盗み出して、 この場所に葬ったと伝えられています。

匂当内侍供養塔8-291.jpg
参道の脇に歌碑が立っています。8-289.jpg
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横笛が指先を斬った血で、滝口へ歌を残したと伝えられる石が、苔むした姿で見えます。

宮中警護に当たる滝口(清涼殿の東北の詰所)の武士 斉藤時頼は、建礼門院に仕えていた横笛と恋に落ちますが、身分違いの恋を父に反対され、出家して、往生院(現 滝口寺)に入り、滝口入道と名乗ります。滝口の出家を知った横笛が、探しあてて尋ねてきますが、会えることなく追い帰され、やむなくその場の石に歌を書きつけます。

山深み 思ひ入りぬる 柴の戸の まことの道に 我を導け

本堂には、滝口入道と横笛の木像が並べて祀られています。庭を見渡すと、平重盛を祀った「小松堂」が見えます。8-287.jpg
平家一門の供養塔8-286.jpg
帰り道から振り返ってみる本堂8-285.jpg
祇王寺と同じく再建された寺ですが、本堂の屋根の修復も進まないようです。
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祇王寺前では、竹林を新しく整備し、この春に「祇王の小径」が開苑されました。休憩所として、お土産ものなどの販売や、お抹茶なども頂けます。祇王寺のお守りを頂きました。8-282.jpg
お茶を頂いていると、団体客が祇王寺へと入ってゆくのが見えました。かち合わなくてよかった・・・。
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ガイドさんが、早く出られた方は、こちらの休憩所で待機するようにと指示されていました。なるほど!

2013年06月21日

祇王寺

深い苔色が見たくなって、そうだ、祇王寺行こう。と思い立ち、出掛けました。8-316.jpg
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しとっとした空気感が堪りません。あまり一か所に留まっていると蚊に刺されそうな感じもしますが・・・。8-312.jpg
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この庭に生えている苔のバリエーション8-302.jpg
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かつての祇王寺ではなく、再建されたものですが、十分に祇王たちを思い浮かべる事はできる雰囲気です。8-298.jpg8-297.jpg
帰り口近くには、沙羅の鉢植えがありました。8-296.jpg
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お隣の滝口寺へと続く・・・。

2013年06月15日

ボストン美術館 日本美術の至宝

天王寺にある大阪市立美術館で開催されている『ボストン美術館 日本美術の至宝』も、明日6月16日までとなりました。8-321.jpg
大坂まで行くのは面倒とか思ったのですが、ボストンよりは近いかと思い直し、少し前に観に行ってきました。
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表に行列が出来るほどには至らなかったのは、ボストン美術館というものが一般的にピンとこないからなのかどうか判りませんが、観る側としてはよかったです。8-324.jpg
中に入ると撮影用に曽我蕭白の雲龍図を模したオブジェが置かれていました。8-323.jpg
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今回の展覧会は、コレクションの中から、絵画を中心に構成されていたようです。「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」の前は混雑していて、なかなか前に進みませんでしたが、大河ドラマでも記憶に新しい後白河上皇の拉致を描いた絵巻はやはり興味深いものでした。

尾形光琳筆 松島図屏風8-320.jpg
こんなに波打っていなかったように思うのですが、画的には楽しい感じです。

伊藤若冲筆 鸚鵡図8-319.jpg
なんとも細かい線描には、感服します。

最後を飾っていたのが、曽我蕭白の作品群 独特の画風で、迫力のエンディングでした。

朝比奈首曳図屏風8-318.jpg
朝比奈三郎義秀を題材にしたと考えられているが、武者は坂田金時で、行司は源頼光と渡辺綱であるとの説もあるそうです。先日の狂言「首引」は、源為朝対する姫鬼と鬼たちという設定でした。
豪傑と鬼との首引対決というものが、結構題材にされていたようですね。

グッズ売り場で、ネットでチェックしていたお目当ての長谷川等伯筆 龍虎図屏風をモチーフにした龍のマスコットをゲットして機嫌よく帰ってきました。8-317.jpg
龍之介と名付けました。

2013年06月07日

2013 第64回 京都薪能 第2日目

第64回 京都薪能 第2日目

観世流能「賀茂」
観世流半能「三山」
大蔵流狂言「首引」
金剛流能「大江山」

2日目は、休日とあって、着物で出掛けました。葉っぱ柄の単衣小紋の着物に童が舞を舞っているデザインの塩瀬名古屋帯にしてみました。8-335.jpg
今回は12時半に着いたので5番目に並べましたが、4時半開場までの長丁場、平安神宮門前脇で着物での座り込み、我ながら毎年ようやるわ~て感じです。8-334.jpg
さすがにこのような時間からやってくるのは常連組で、見知った顔ぶれが多いです。8-333.jpg
ようよう開場となり、好きな席も取れて、ルンルンお弁当です。8-332.jpg
太子道の魚常さんにお願いしました。8-331.jpg
おお、今年はゴージャス版です。

能「賀茂」は、賀茂神社の由緒を題材にした、脇能です。昨日も上賀茂神社が舞台となる「班女」が上演されましたが、背景を想像しやすい演目は入り込みやすくていいですね。まあ、時代は違うのですけど。角(すみ)柱とキザハシの間の席に座ったので、シテ方が、舞台前方に進み出てこられると、真ん前になり、面の中の演者と目が合ったような気がしてなにやらドキドキしてしまいました。

半能は「三山」 畝傍・耳成・香久の大和三山に住む一男二女の三角関係の物語。若い桜子をそねむ年増の桂子。能面の下に演者のがっちりした顎が見えているにもかかわらず、舞台にのめり込むうちに、美しげな女人のいさかいに見えてしまうのは、能面のせいか、演技力の成せるわざか。桂の枝や桜の枝で打ち合う様はなんとも風雅です。8-330.jpg8-329.jpg
確か少し前までは、舞台を仕切っていた竹の柱は4隅だけでしたが、このところ向かって右側手前にワキ柱が立ち、地謡の方々の座る地謡座が仕切られたようです。かつては後方に座ると、演者の声が聞き取りにくかったのですが、マイクも多くてクリアになったのか、後ろの方にいてもよくわかるようです。今回1日目は囃子方席は、笛の上方にのみマイクがぶら下がっっていたのですが、2日目は太鼓の上の方にもぶら下がりました。日々、工夫されているのですね。桟敷の板張り席が無くなって、パイプ椅子が隙間なくびっしり並べられてしまったのは、かなり窮屈になってしまいましたが・・・。日本人の体格は向上しているので、パイプ椅子の巾では収まらない人が増えているようですし、外人さんも多いので、完全に無理があるようです。考慮して頂きたいところです。

狂言「首引」 娘を持つ鬼が、なかなかイケメンの若者を捕えます。まだ人間を食べた事のない娘の「お食い初め」にしようと生け捕りにして、娘を呼び出します。花も恥じらう娘盛りの姫鬼は、生きた若者が怖いやら、気恥ずかしいやら、なかなか食う事が出来ません。若者は何とか難を逃れようと、姫鬼と力比べをして、負ければ食われよう、勝てば命を助けてくれと交渉します。腕押し・すね押しそして首引きと勝負する様が、愉快な演目です。
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エンディングは、能「大江山」 源頼光さん、平井保昌さんらの鬼退治の話です。この曲目はワキ方が大活躍します。シテ方は面をつけてらっしゃるので、私としては演者個人を意識しにくくて鬼そのものとか思ってしまうのですが、ワキ方は素のままで演じられるので、個人を認識しやすくて、身近に感じてしまいます。頼光さんたちが、鬼をやっつけた時には、思わず「きゃー、頼光さん~、原さん~」って拍手してしまいそうでした。何せ、鉢巻などを凛々しく締めてらっしゃって、立ち回りなどされると、かっこいいのなんのって・・・。今度お見かけしたらサインしてもらおうかしらんなんて、ほとんどミーハーです。

かくして、2日間に亘る薪能も興奮の内に、無事終了しました。立ち上がって後ろを見回すと、すぐ後ろの方たちは、上京薪能でもお見かけした日本人より日本人らしいお着物外人さん方でした。8-328.jpg

2013年06月06日

紫陽花 その2

日々、変化し続ける紫陽花の花色、昨日ふいに青味が増した感じです。8-337.jpg
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2013年06月05日

2013 第64回 京都薪能 第1日目

今年も、平安神宮の薪能を観に行きました。第64回の今年は~神・鬼・恋~をテーマの演目となり、観たい曲目が一日目にも二日目にもあったので、ちょっと疲れるけれど、二夜連続観劇することにしました。8-343.jpg

早くからの梅雨入りで、天候が危ぶまれましたが、予定通りに無事開催されたのは、皆様のお祈りのせいかしらん?一日目は営業日だったので、順番待ち行列参加が遅くなりましたが、なんとか最前列ゲットしました。8-342.jpg
第1日目
観世流能「玉井・貝尽」
金剛流半能「班女」
大蔵流狂言「お茶の水」
観世流能「恋重荷」

最初の曲目の「玉井・貝尽」は、海幸彦・山幸彦の神話を題材としています。彦火々出見徹尊(山幸彦)は、兄から借りた釣針を探しに海へと入って豊玉姫と出会います。貝の精達が二人の婚礼を祝い、酒宴を繰り広げた後、海神の宮主が大きな釣針を持って現れます。大龍の冠を戴いた宮主が舞を舞う前後では、ぱらぱらとした小雨になり、ちょっとはらはらしましたが、龍神様が引っ込まれるとそれも収まり、火入式となりました。8-341.jpg
観たかった「班女」は半能で、端折られていたのは残念でしたが、暮れ始めた空と薪の中に、糺の森で舞う花子が浮かび上り、幽玄の世界を満喫出来ました。お相手の吉田少将はいささか高齢のご様子で、扇と顔を見合わせ、再会を静かに喜ぶ姿が奥ゆかしくもありましたが、再会までの歳月が長すぎたのではないかしらんと余計な勘繰りをしてしまったのは、私の想像力不足かしらん。班女を題材にしたお気に入りの着物を着て行けなかったのもちょっと残念ではありました。8-339.jpg
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今年はパンフレット購入の際、いつもサインをお願いする茂山宗彦・逸平兄弟が不参加の為、静かなスタートとなってしまい、残念でした。
狂言「お茶の水」は、若い僧の恋の物語 千作さんが亡くなられたばかりの千五郎家御一家によるものです。千作さんは、この平安神宮で「福の神」を演じられたのを観たのが、最後となってしまいましたが、とてもすばらしくて、今でもしっかり脳裏に焼き付いています。演じているというより、福の神そのものでした。ご冥福をお祈り申し上げます。
ラストの「恋重荷」 こちらも観てみたかった曲目です。老人が、若くて身分の高い女性に恋をしてしまいます。類似した曲目に「綾の鼓」があります。弄ばれた老人が鬼神となって最後まで恨みつらみを云って去っていくのに対し、この「恋重荷」では、最後は貴妃の守り神となろうと云って終わります。個人的には昇華してしまうのが好きですが、執念の行きつく先の恐ろしさも見たいようでもあります。
「持てども持たれぬそも恋は何の重荷ぞ」持てるはずもない荷を持ち上げれば、一目女御に会えると、あはれにも持ち上げようと試みる様とその後の落胆・怒りがひしと伝わってきます。

女御としては迷惑な話で、無理ですから諦めて、そんなに色に出るような振る舞いはおやめくださいという気持ちを、持ち上げられない美しい荷で伝えようとしたのではとも思うのですが?女御の若さ、高貴さゆえの残酷さ、浅はかさと、舞い上ってしまった老人のうぶすぎる思い。
老人にしては、女御の気持ちを推し測れないというのも思慮に欠けるとも思えるのですが、恋をしてしまった老人には、辱められたとしか思えないのでしょうね。女御は思慮に欠けているのですが、美しすぎて存在そのものが罪作りです。老人にとっての重荷が、死なれてしまっては女御の重荷へとすり替わってしまったようにも思えます。あれこれ考えてしまう題材です。
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