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2008年09月25日

上京薪能

9月19日 上京薪能を観に行きました。
白峯神社内で行われるとの事で、楽しみにしていたのですが、台風の影響で、天候が危ぶまれる為、金剛能楽堂での公演となりました。結果的には、雨も降らずじまいだったので、残念なことでした。やはり、暮れ行く中で薪を焚いてのお能は、独特の風情があり、惹きつけられます。仕事を終えてから出かけたので、会場に着いたのは2部の筝曲が、始まるところでした。「初鶯」唄付きの演奏です。
源氏物語の中でも、姫たちが琴を奏で、それにつられて光源氏が、やってくるシーンは多く描かれています。和歌に琴は当時の姫君の必須課題だったのでしょうが、苦手な姫もいたようで、いと おかしというより、結構おかしい姫も登場していたようです。何を隠そう私も、最強のやまとなでしこになろうと、一通りの事にはチャレンジしました。書道・琴・煎茶・抹茶・華道に日本舞踊です。ついでに香道体験もしてみました。どれも、半端な仕上がりで、殆ど忘れてしまいましたけど…。
狂言は「盆山(ぼんさん)」
盆山とは、お盆の上に砂や石を使い、自然の風景などを作ったものです。これに興味を持った男が、たくさん持っている人に1つ欲しいと頼みますが断られ、とうとう盗みに入るという、お話です。当時、犬は、「びょう、びょう」と鳴いていたようですが、鳴き声が変わった訳でもないでしょうから、遠吠えがそのように聞こえたのでしょうかねぇ?鯛の鳴き真似を強要されて、苦し紛れに「たい!」と鳴くところが、なんとも滑稽な泥棒です。今時の泥棒も見習わないといけません。って、違うか。
aoinoue.gif
ラストは、観世流能「葵上」です。六条御息所が、鬼となり、病床の葵上を打ち据え、連れ去ろうと、小聖の法力と戦う四番目物です。位も高く教養ある御息所が、立場をわきまえた振る舞いをしなければと思う反面、車争いでの屈辱や、源氏への想いに心乱れ、ついには、魂がその身を抜け出し、葵上の頭上へとやってきて、恨み言を述べ、取り殺そうとするも、法力に負けてしまう、すざまじくも悲しい物語です。やっぱり、薪があった方が盛り上がる演目ですが、想像たくましくするしかありません。もともと、少ない舞台装置を想像力で補い、膨らませるのが、お能の基本的な楽しみ方だと思っているので、まぁ、我慢。お能は、一人遊びの得意な一人っ子気質の私に適した芸能なのかもしれません。
にしても、会場は、超~さぶおした。
すっかり冷えて、帰りにコンビニで肉まんを買ってしまいました。おいしかった~(^_^)

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