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2010年10月29日

平城宮跡 天平茶会

この企画は、奈良時代に遣唐使が持ち帰ったお茶の味の再現を試みたプロジェクトで、今回のイベント開催中のみの限定茶会だそうです。696.jpg
唐の詩人・陸羽(りくう)によってまとめられた、お茶の聖典とも呼ばれる「茶経」に基づき、現代の技術を取り入れ、今風にアレンジした「天平茶」だという話です。695.jpg
煎茶道 美風(びふう)流4代目家元、中谷美風さんが、この茶を作った過程を解説されていました。694.jpg
菓子とお茶が順番に運ばれてきます。693.jpg
菓子は、蘇(そ)と柿寿賀(かきすが)です。
蘇は古代の日本で作られていた乳製品の一種で、8世紀から10世紀にかけての頃、日本で最初に作られたチーズです。なかなか、美味です。
柿寿賀は、柿を干柿にし、柚子皮を芯とし堅く巻き上げたもので、奈良の銘菓です。
肝心のお茶も、天平に思いをはせながら、おいしく頂きました。煎茶だと、二煎目があるのですが、残念ながら、それは出てきませんでした。692.jpg
オリジナル天平茶 「茶経」に記された餅茶(団茶)の製法にできるだけ近いかたちに作られたそうです。左が茶葉を型に入れて固めたもの。右がそれを炙ったものです。香ばしい香りがします。691.jpg
この炙ったものを、茶研で粉にし、ふるいを通して、お湯に入れ煮立たせ、その上澄みをいただきます。家元の説明に合わせ、テーブル上で、その所作を見せています。
御家元の熱心な説明と、にこやかな顔を眺めているうち、歩き回った疲れが癒され、これだけで、ここにやってきた値打ちがあったような感じがしました。

このお家元、後でネットで調べたところ、文人趣味「臥遊」という水墨画などの教室を、三軒ほど先の茶道具屋さんで、月1で開催されていました。びっくり!

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