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2009年06月01日

薪能 「正尊」

あたりもしっかり暗くなる頃、第六十回記念京都薪能 1日目の最後の演目は「正尊」です。
あらすじ
梶原景時の讒言により義経の忠誠心に疑いを抱いた頼朝は義経を殺害する為に土佐坊正尊(昌俊ともいう)を都へ差し向けた。自分を狙った上洛であると思った義経は、弁慶を使いにやり、正尊を屋敷に連れてこさせた。上洛の目的を詰問された正尊は熊野参詣の為と説明し、起請文を書いて読み上げる。その場は、ひとまず、酒宴を催して、お開きとする。その夜、正尊は軍勢を整えて義経を討つべく、堀川の義経邸へ攻め入るが、待ち受けていた義経勢に迎え討たれて、捕らえられる。

この夜討ちの舞台となったのは、六条堀川館といい、堀川五条下がったあたりにあったようです。義経が頼朝に追われて京都を去る際に焼き払われています。P9275.jpg
名水「左女牛井」(醒ヶ井)は、この邸内の井戸といわれ、江戸時代には茶の湯に用いられていたそうです。
正尊は六条河原で処刑される際に、「後世、忠義立てのために偽りの誓いをする者の罪を救わん」と願をかけたといわれています。
四条寺町東入ル南側 八坂神社の御旅所の西側にある冠者殿社(かんじゃでんしゃ)は、祭神は天照大神と素戔嗚尊を祀っていますが、俗説では土佐坊正尊をも祀っていると伝えられています。
P9274.jpg
誓文返しの神といい、駆け引きなどでやむをえず嘘をつくはめになった商人の罪を払うといわれています。
祇園や先斗町など花街の姐さん達も、偽りの恋文、証文を書いたこと、嘘をついたことを清める参詣を行なっています。この参詣は一切無言で行わなければ願いは破れるといわれ「無言詣」と呼ばれています。

一通り、予習して、気分の盛り上がったところで、いよいよ今日を迎えました。
天気もよさそうで、マスクもしなくてもよさそうで、なによりです。
近頃は上演中の写真撮影ができなくなってしまったのが、とっても残念ですが、
シャッター音に邪魔されないのも悪くはないです。行ってきます(^^)

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